2017年10月25日
~【ラブホ遊歩】あの頃を懐かしむ 「変えずに変える」老舗も哲学~
かつて、多くの「レジャー・ラブホテル」は、“そうであった”。それは、1980年代のことだったろうか。
この年、既に「モーテル」は全国で、6,931店舗を数え、あの「目黒エンペラー」がオープンしたのは、1973年2月であった。当時、1973年7月「社団法人 日本自動車旅行ホテル協会(現・一般社団法人 日本レジャーホテル協会)」が設立されている。これは、社会の動きに連動し(1980年代から、山本晋也監督の深夜のテレビ放映が話題をさらった。さらに、この2年前から、ノーパン喫茶が関西から現われてくる。ちなみに、マイカーは2,000万台の時代である)、この年、1973年8月・歌手の五月みどりが、「ホテル 日本」を次に「ホテル ニッポン」を渋谷・円山にオープンしている。また、1978年には、あの「KOGA設計」が福岡で、産声を上げている。
この様な時代背景に<船型のベッド、ローマ風呂、中華風の客室・・・。大阪・京橋の老舗ラブホテル「富貴」が、昭和の情緒を色濃く残した個性的な内装で人気を集めている。インスタ世代から年配の常連客まで、老若男女を惹きつける魅力の秘密を保った>『BuzzFeed news』(神庭亮介)。<9月下旬、富貴の102号室「舟」に男1人で宿泊した。その名の通り、部屋の奥にでんと鎮座した舟型のベッドに度肝を抜かれる><かつては船の周りに水が張られ、鯉まで泳いでいたそうだ。水漏れなどの問題もあり、現在は板張りになっている>
<壁に掲げられた日本画や、日本庭園のように玉砂利が敷き詰められた空間、年代物の三面鏡など、一部屋のなかにも見どころが盛りたくさんで飽きさせない>
<室内は清掃が行き届き、日本製だという畳からはほのかにイグサの香りが漂う。歴史を感じさせる建物とは裏腹に、隅々まで清潔が保たれている印象だ>
<富貴の開業は1977年。2代目の野村和美さんは1997年、亡くなった父の跡を継いで経営に携わるようになった>
<大規模なリニューアルを勧める人もいたが、「古いものには重みがある」と小規模な修繕にとどめ、創業当初の雰囲気を守り通してきた>
<「おじいちゃん、おばあちゃんが来られる場所を残しておかなあかん」。そんな思いが芽生えた>
<「みんながみんな、オシャレでカッコウイイところへ行きたい訳じゃない。泥くさくて垢抜けない路地裏のホテルですが、ほっこりできて落ち着くという常連さんもいらっしゃいますから」>
<全23室のうち、15室はビジネスホテルと変わらないベーシックなしつらえ。だが、残りの8室はそれぞれに趣向がこらされている>
<古代ローマを思わせる浴槽が印象深い「ローマ」。赤い格子戸が目を引く「中華」。天井に春画がある「江戸」など、異世界にワープしたような気分を堪能できる>
<ローマ風呂の形状が前方後円墳のようだったり、中華の部屋なのに壁にヨーロッパ風の紋章が掲げられていたり・・・>
<海外旅行がそこまで一般的ではなく、ネットもなかった時代、デザイナーが懸命に頭をひねって考えだしたのだろうか。昭和レトロと異国情緒が奇妙に交錯した「昭和2.0」の世界に引き込まれる>
*只今、「LH-NEXT」vol.34 鋭意編集中です。もう、しばらくのお待ちを。
そろそろ、草臥れました。
当時の『人、旅に暮らす』(足立倫行・現代教養文庫)のなかには、まだ、いわゆる設計事務所というものが出現せず、もっぱらベッドやさんが、設計をしていたという。これも、時の流れか。
★『地方発 ラブホテル繁盛考』(久保田正義・著/6月30日発刊)の内容と購入申し込みはこちら
★『新ラブホテル経営論』(嶋野宏見・著)の内容と購入申し込みはこちら
★ラブホ専用・予約サービス「Buona notte」
スマホ時代の新誘客サービス。掲載ホテル募集中!
≫≫アプリダウンロードはこちら
≫≫詳しくはこちら
レジャー・ラブホテル経営の情報発信基地
http://www.teidan.co.jp
(株)テイダン 店主 湯本隆信
yumoto@teidan.co.jp
この年、既に「モーテル」は全国で、6,931店舗を数え、あの「目黒エンペラー」がオープンしたのは、1973年2月であった。当時、1973年7月「社団法人 日本自動車旅行ホテル協会(現・一般社団法人 日本レジャーホテル協会)」が設立されている。これは、社会の動きに連動し(1980年代から、山本晋也監督の深夜のテレビ放映が話題をさらった。さらに、この2年前から、ノーパン喫茶が関西から現われてくる。ちなみに、マイカーは2,000万台の時代である)、この年、1973年8月・歌手の五月みどりが、「ホテル 日本」を次に「ホテル ニッポン」を渋谷・円山にオープンしている。また、1978年には、あの「KOGA設計」が福岡で、産声を上げている。
この様な時代背景に<船型のベッド、ローマ風呂、中華風の客室・・・。大阪・京橋の老舗ラブホテル「富貴」が、昭和の情緒を色濃く残した個性的な内装で人気を集めている。インスタ世代から年配の常連客まで、老若男女を惹きつける魅力の秘密を保った>『BuzzFeed news』(神庭亮介)。<9月下旬、富貴の102号室「舟」に男1人で宿泊した。その名の通り、部屋の奥にでんと鎮座した舟型のベッドに度肝を抜かれる><かつては船の周りに水が張られ、鯉まで泳いでいたそうだ。水漏れなどの問題もあり、現在は板張りになっている>
<壁に掲げられた日本画や、日本庭園のように玉砂利が敷き詰められた空間、年代物の三面鏡など、一部屋のなかにも見どころが盛りたくさんで飽きさせない>
<室内は清掃が行き届き、日本製だという畳からはほのかにイグサの香りが漂う。歴史を感じさせる建物とは裏腹に、隅々まで清潔が保たれている印象だ>
<富貴の開業は1977年。2代目の野村和美さんは1997年、亡くなった父の跡を継いで経営に携わるようになった>
<大規模なリニューアルを勧める人もいたが、「古いものには重みがある」と小規模な修繕にとどめ、創業当初の雰囲気を守り通してきた>
<「おじいちゃん、おばあちゃんが来られる場所を残しておかなあかん」。そんな思いが芽生えた>
<「みんながみんな、オシャレでカッコウイイところへ行きたい訳じゃない。泥くさくて垢抜けない路地裏のホテルですが、ほっこりできて落ち着くという常連さんもいらっしゃいますから」>
<全23室のうち、15室はビジネスホテルと変わらないベーシックなしつらえ。だが、残りの8室はそれぞれに趣向がこらされている>
<古代ローマを思わせる浴槽が印象深い「ローマ」。赤い格子戸が目を引く「中華」。天井に春画がある「江戸」など、異世界にワープしたような気分を堪能できる>
<ローマ風呂の形状が前方後円墳のようだったり、中華の部屋なのに壁にヨーロッパ風の紋章が掲げられていたり・・・>
<海外旅行がそこまで一般的ではなく、ネットもなかった時代、デザイナーが懸命に頭をひねって考えだしたのだろうか。昭和レトロと異国情緒が奇妙に交錯した「昭和2.0」の世界に引き込まれる>
*只今、「LH-NEXT」vol.34 鋭意編集中です。もう、しばらくのお待ちを。
そろそろ、草臥れました。
当時の『人、旅に暮らす』(足立倫行・現代教養文庫)のなかには、まだ、いわゆる設計事務所というものが出現せず、もっぱらベッドやさんが、設計をしていたという。これも、時の流れか。
★『地方発 ラブホテル繁盛考』(久保田正義・著/6月30日発刊)の内容と購入申し込みはこちら
★『新ラブホテル経営論』(嶋野宏見・著)の内容と購入申し込みはこちら
★ラブホ専用・予約サービス「Buona notte」
スマホ時代の新誘客サービス。掲載ホテル募集中!
≫≫アプリダウンロードはこちら
≫≫詳しくはこちら
レジャー・ラブホテル経営の情報発信基地
http://www.teidan.co.jp
(株)テイダン 店主 湯本隆信
yumoto@teidan.co.jp
teidan at 13:43│Comments(0)│
│【ラブホ遊歩】