2009年11月17日

神田村のベランダから…。ブログ編vol.3

 あれは、22年前、1987年3月9日の午後だった。60歳代始めと思われる、お洒落な夫婦が突然、来社された。前職の時の、話である。何か気に障る記事でも書いたのかと思い、気の小さい小欄は身構えたが、“いま改装を考えている、ついては設計者を紹介して欲しい”とのこと。ほっと胸を撫で下ろし、立地・規模・投資額等々を聞いたうえで3、4社の設計事務所を挙げた。しかし、憮然とした顔でこちらを睨んでいる。何か変なことでも言ったのかと考えていたら、“いや、そうじゃないですよ。私は、1件のホテルの改装を考えているわけです。3軒も4軒も持っていません。1社でいいですよ。貴方は、編集長でしょう。”という。

 確かに、当時は当業界誌の編集長であった。しかし、その立場であるからこそ、1社だけを紹介するわけにはいかない。そのことを縷々説明するのだが、まったく、ご理解いただけない。もう、時間もだいぶ過ぎていた。お洒落なオジサンは小欄と同様、どうやらだいぶ短気の口らしい。“そうしたらね。貴方がもっとも条件に適う設計者を、独り言として、言ってください。私は聞いていませんから”という。うぅん? いよいよ追い込まれつつあった。こちらも次の仕事があるので、煙草を銜えながら、“その条件なら、もしかしたら○○設計ですかね……”と言ったら、お洒落オジサンは急に立ち上り、奥方を気にすることなく、そそくさと帰っていった。取り残された奥方は、何回も頭を下げ、お洒落オヤジを追いかけた。

 それから15か月後、地下1階・地上8階・33ルーム・リニューアル投資額8億円のホテルは、ステンの加工された外壁に覆われ、ものの見事に再生された。それが、1か月1室・130万円近くも売上げ、業界でも大いに話題となった「ホテル メタルウェーブ」(東京・錦糸町、リニューアル前はホテル キーストン)である。設計は、KOGA設計。お洒落なオジサン、細野誠一氏はそれ以降もたびたび、突然来社され、六本木・赤坂と夜の散歩に付き合わされて、楽しい夜を過ごした。しかし、1998年1月15日、73歳で死去。ホテルの所有者も変わった。

  なぜ、昔の話を持ち出し、取材ノートを捲ったかといえば、この「ホテル メタルウェーブ」、この11月に大規模リニューアルをし、オープンすることになったからである。
新オーナーのご子息に案内され、オープン前の現場をみた。オープンまで2週間たらず、まだ現場は客室の体をなしておらず、いささか心配にもなる。月末オープンの暁には、当新施設紹介で、また来年1月の『季刊LH-NEXT』 vol.3で紹介させていただくことになった。
 なお、「ホテル メタルウェーブ」の象徴でもある、外壁のステン模様は、そのまま残すそうである。
ニューメタルウェーブの誕生である。

ラブホテル・レジャーホテル経営のための情報発信基地
テイダン店主 湯本隆信

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2009年11月04日

神田村のベランダから…。ブログ編vol.2

 本日(11月4日)、速報でメルマガを入れましたが、神奈川・横浜で逮捕者が出た件で、いくつか疑問・注意しなければならない点があるようなので、触れてみたい。
  まず、4日11時28分発のYAHOOニュースに掲載された毎日新聞の「毎日JP」によれば、「神奈川県警は4日、風営法違反(禁止地域営業)容疑で、横浜市旭区のラブホテル〇〇〇の経営者ら2人を逮捕し、警視庁と合同で同区などの9店舗を書類送検した」とあり、店舗の外観写真が掲載されている。
 この流れは言うまでもなく、9月20日の全店査察(メルマガ配信済み)からきていることは、明らかである。
 周辺取材によれば、
(1)SMルームがあったのではないか
(2)大人のおもちゃがあった
(3)食堂・ロビーが規定の機能を果たしていなかった
等々のようだ。

ここで注意しなければならないことは、
新法ホテル(4号ではない)であるならば、
(1)食堂・ロビーは規定の面積が必要であり、機能させなければならない(倉庫・物置等々にすべきではない)。
(2)SMルーム、大人のおもちゃは、好ましくない。大変危険である。
(3)上記の他に、フロントの問題、宿泊者名簿の問題等々がある。

毎日新聞のニュースをみて疑問に思うことは、(1)このホテルは新法であって、“ラブホテル”ではない。したがって、“ラブホテルの経営者”とはいわない、ということ。(2)同ニュースに報じられている外観施設写真の撮影日は、「3日午前9時23分」となっている。つまり、逮捕日の前日である。ということは、警察のリークによって、撮影が先行しているのではないか?

  まだまだ、“大人のおもちゃ”を販売しているホテルがあるようだ。直ちに破棄することを、提案します。

ラブホテル・レジャーホテル経営のための情報発信基地。
テイダン店主  湯本隆信 


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神田村のベランダから…。ブログ編vol.1

 10月は、『季刊LH-NEXT』の発刊月。先月で2号目・2冊目の刊行だ。
 創刊号は7月。今日よりも例の“風営法政令改正”問題がクローズアップされていたためか、創刊号で改正の流れを、総特集。お陰さまで好評のうちに、2号目を発刊することができました。感謝・感謝です。
さらに、この10月は、“ネット通販”の「LH-NEXTショッピングモール」を立ち上げたために、あちらこちらと走り回り、それはそれは楽しい日々でもありました(苦笑)。しかし何ですね、いろいろな関係者の方々とお会いできるのは、この上ない、楽しさでもあります。特に、遠方の方々の来店(?来社ですわ)は、嬉しさも増しますね。
  ネット通販といえば、これはこれで、なかなか面倒なことも少なくないわけです。“古物商”の問題、“酒類販売”の問題。お陰さまで、所轄署・警視庁、税務署等々、いろいろお世話になりました。もちろん、法律関係は顧問の弁護士・星千絵氏に、お願いいたしました。只今、出店者は13社ほど。どうやら、まだまだかなりの会社がスタンバイ中。どうぞ、お楽しみに。
  忙しい忙しいといいながらも、どうも“本”からだけは、離れられませんね。定番は北海道物の佐々木譲、仙台の伊坂幸太郎、東京は今野敏(警察物が多いな)。ここに政治・ジャーナリズム関係で上杉隆ほか、ホテル・風俗関係で様々な著者。先日などは、工藤美代子の『快楽(けらく)』(中央公論新社・『婦人公論』連載もの)まで、読んでしまいました(そういえば、遠い昔の学生時代、『婦人公論』なる雑誌をよく読んでいましたが、あれはエロ本ですね。活字のエロ本)。本書は50、60歳代の女性達の性の問題ですね。女性からみた、女の性の問題なわけです。当業界のレジャーホテルと無関係ではないですよ。おっと、ガルシア・マルケスの『予告された殺人の記録』が、『チャイルド44』の続編、『グラーグ57』(トム・ログ・スミス、新潮文庫)が、テーブルの上で不貞腐れている。うぅん、そろそろ読まねば。それにしても、こんなことをやっていると、ますますゴルフがヘタになります。
かつて理想の人生は、読書の冊数とゴルフの回数とワインの本数が同数とみていたのですが……。現在は来店(?)のお客さま(?)が多く、ワイン・読書・ゴルフの順となりました。それも、ものすごくアンバランス。
 そんなわけで、紅葉のゴルフでも、本とワインを持参でいきますかな。
  木枯らしが舞う前に。

ラブホテル・レジャーホテル経営のための情報発信基地。
テイダン店主  湯本隆信 

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