2012年03月08日

~変貌する“ラブホ”利用者~

某月某日

 若者達の“草食系男子”“セックスレス”論が言われて久しい。これらの動きは、我が「レジャーホテル・ラブホテルの利用者像」にも、大いに関係してくる。
 そんな中、昨年12月、気になる書籍が2冊刊行された。
 1冊は、『20代女性がセックスしてない』―彼女たちはなぜ男に求められない?―(杉浦由美子著・角川oneテーマ21)であり、もう1冊は『アンチエイジングSEXその傾向と対策』(小林照幸著・文春新書)である。

 「草食系男子」なる言葉がでてきたのは、今から5、6年前と記憶するが、女性までもが“セックスレス”の時代に突入しているとは、驚きでもあった。
 『20代女性が・・・』は、明確なデータを基に纏められているわけではなく、多くのインタヴューの中から、結論づけられたレポートである。
 「本書のテーマ」として、
<30代以上とは明らかに違う 20代女性は何を考えているのか>
▶自分が劣等感を持たずにすむ男性を恋愛の対象とする
▶キャリア志向が強い女性ほど「巻き髪・膝丈スカート」
▶「つきあおう」という契約の言葉がほしい
▶貞操観念はないが一途に男を思いたい
▶風俗で働くハードルは低くなっている
▶今、20代は社会性至上主義
という。

 また、目次では、
第1章 彼女たちはなぜ男に求められなくなったのか
第2章 複雑過ぎる女子大カルチャー
第3章 セックスがお金にならない
第4章 20代女性にとって社会性が何よりも大事
 等々、“セックスレス”の状況が並ぶが、本書の中で20代女性の捉え方に「かつての女性たちは養ってもらう代わりに、『男の浮気は甲斐性』と許すことで結婚生活を継続させてきた。浮気ですら許すのだから風俗に行くことも仕方ないと我慢してきた。だが、社会の中で自分自身が活躍せねばならないと育てられた『プライドの高い』女性たちは、たとえ、自分に経済力がなくても、相手の不貞が許せない。処女と童貞で釣り合いがとれていると思ったのに、相手が童貞じゃなかった。ましてや買春という彼女にとっては許せない行為で童貞を捨てていた。この事実を知った彼女は彼からのメールに返信もしなく」なったという。
 彼女たちを「恋愛やセックス、結婚に興味がないわけではない。だが、恋愛、セックス、結婚をするために男性への態度は変えることはできないのだ。『一生、処女でいい』というのは、自分は変わらないでいいという意志だ。理想と違う、現実の男性を受け入れない、ということなのである。この『自分は変わらないでいい』という感覚。20代の女性を取材するとその『変わらないでいい』という感覚の強さがある」という。

 また、20代女性がセックスできない理由として、2つの問題を挙げる。
 「1 経済成長が止まった1990年代に10代を過ごした彼女たちはある意味成熟しきっており、玉の輿や『白馬に乗った王子様』を求めない。自意識が強く、プライドが高い彼女たちの『男選び』は難しくなっている。
 2 現在、男女別学の学校よりも共学が人気である。理由は『楽しそうだから』。若者が求めるのは『共学カルチャー』である。男女隔てなく仲良くみんなでわいわいと楽しく過ごし、その中で『友情の延長』で恋愛関係になっていくのが良しとされるが、実際にはお互いを異性と意識しない友達関係の中で男女が恋人同士になっていくのは難しい」と、言い切る。
 これが、20代女性の姿ということなのか。

 一方、『アンチエイジングSEXその傾向と対策』は、前出の『20代女性がセックスしてない』とは、まったく逆の現象を表出している。これも、高齢化社会ということか。そもそも、タイトルの『○○傾向と対策』なる言語そのものが、高齢者の青春時代の言葉である。

 本書の帯(業界では腰巻ともいう)には、
<団塊世代がリタイアし、未曾有の高齢社会に突入した>
<60歳以上男女2000人SEXアンケートによる衝撃のレポート>と読者を煽る。

 本文で<人生最後の恋に恵まれてきた人々の取材から私は老いの恋愛と性を肯定的に考えてきたが、一方で次のような疑問も浮かびあがって>いた。<「老いのセックスの実態は、統計的にはどのようなものなのか? 全員が全員恵まれるわけではないだろうし、中には、まったく興味もない、という人もいるだろうし・・・」幸いにして、『週刊文春』の協力を得て、東日本大震災の発生前に60歳以上の全国の男女1000人の実態調査を行い、結果を分析させて頂く機会を得た><結果は『週刊文春』2011年5月19日号で『文春だから真面目に考えた 60歳からの「愛とセックス」』として>掲載したという。
 余談だが、<文春>だからというのは、このところ、セックス記事で部数を伸ばしている、『週刊現代』へのアテツケだろう。

 目次をみると、
<第1章 恋愛と性はアンチエイジングにつながる
第2章 老いて、なお・・・・・回数と頻度は?
第3章 いつ、どこで、誰とするのか?
第4章 ED、性交痛をどう乗り越えるか?
第5章 性生活における満足と不満
第6章 夫婦の性のゆくえを考える
第7章 恋愛と性を謳歌させる4つの要素
第8章 カラオケと社交ダンスの効用
第9章 ドキュメント 男73歳、女46歳が紡いだ6年間
終章 老いのセックスは高齢社会、無縁社会における希望>

 という具合に、詳細な事例の数々が登場する。
 帯ウラにも、
<現役は50%。週1回以上13%
「旦那様が海外にいる間に6歳下の彼と3日間」(66歳女性)
「出会い系サイトで知り合った女性とラブホで」(67歳男性)

婚外セックス 男24%、女10%
「地域活動で知り合った20歳以上年下の女性と」(61歳男性)
「マンションのゴミ捨て場でよく会うご主人と」(66歳女性)

バイアグラ使用10%、潤滑ゼリー27%
「8年前からED。家内に叱られて」(62歳男性)
「痛くて交われません。代わりに・・・」(63歳女性)

出会いの場は
「同じ病院に通う同級生と。帰りにホテル」(75歳男性)
「社交ダンス教室で出会った先生と週に1、2回」(61歳女性)

若さの秘訣は?
「日舞やヨガで下半身と膣を引き締めてます」(70歳女性)
「妻とも、33歳年下の彼女ともセックスしてます」(67歳男性)>

 などなど。こちらの元気がますます萎えそうな状態だ。

*なぜ、このような対立する状況(男女・年齢等)を紹介したかといえば、以前から折に触れて報告しているように、今日の「レジャーホテル・ラブホテル」の利用者は、明らかに以前(数年前?)とは変わり、若者は減少し、中高年が増加傾向にある、ということだ。年齢の幅が拡大し、中高年齢層が増加したことによって、“デザイン・設備・システム・サービス”等々はどう変化するのか。どうしたら、集客はアップできるのか。
 今、業界は大きく、変貌しつつあるように思えるのだが・・・。

*あの「3・11」は、今度の日曜日です。
14時46分。「東日本」に向かって・・・。


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2012年03月02日

~大阪駅ビルホテルに最上級客室 4月オープン~

某月某日
大阪駅ビルのホテルといえば、1980年代初頭にオープンした「大阪ターミナルホテル」だが、同ホテルは1995年に「ホテルグランヴィア大阪」と改称している。

 同ホテルは、JR大阪駅に直結。さらには阪急・阪神・地下鉄などと地の利のよさを誇っている駅ビルだが、地下2階から15階は「大丸梅田店」。ホテルスペースは、地下3階、1階ロビー、19階から26階(648室)であったが、最上階のレストランをホテルに転用して、4月17日にオープンすることを、「MSN産経ニュース」(3月1日・16時19分配信)が報じている。

<大阪駅ビルのホテルに最上級客室「グランヴィアフロア」4月オープン>

 <JR大阪駅に直結するホテルグランヴィア大阪(大阪市北区)は、レストランフロアだった最上階27階にホテルフロアを増床し、最上級となる「グランヴィアフロア」を4月17日にオープンする>と伝えた。

 <同フロアはツイン、ダブルの計68室とフロア専用ラウンジで構成。「日常から解き放たれた、駅ウエのプライベート・ラグジュアリー」をコンセプトテーマに、企業の経営者や幹部、海外富裕層をターゲットとし、熟年層や女性を意識したフロア>にしたという。

 <寝る姿勢をサポートしてくれるベッドを採用したり、石や鉄を素材としたアート作品をフロアに配置することで、安らぎの空間を演出>するという。

 <同ホテルは「高品質のフロア新設によって、『高単価・高稼働』型へと競争力を強化し、新たなターゲット層獲得による顧客拡大を図りたい」>としている。

※現在の不況時に逆行しているコンセプトともいえなくはないが、新しいホテルの誕生は、歓迎すべきことといえよう。

 以前にも、当ブログで記したが、昨年の「東日本大震災」以降、栃木・群馬・茨城・千葉・埼玉等の各地で、地下水に異変が生じているようだ。これは、地層の変化ということか、“井戸水”の汚れが目立っている。ホテルのバスタブに「青や茶色の汚れた水」ということになれば、サービス業としては、いかがなものだろうか。一度、調べて見てはどうだろう。
 テイダンHPでも紹介している「WAOT’C(ワオテック)水処理システム」は1ヶ月の“お試し期間”後の効果を確認してから購入を決定すればよいというもの。ご検討の価値はあるようです。


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2012年02月27日

~土浦のラブホテルで強盗殺人未遂?~

某月某日
2月26日(日)の『茨城新聞ニュース』は、

 <土浦ホテル従業員刺傷 強殺未遂容疑で出頭の53歳逮捕 殺意は否認、龍ヶ崎タクシー事件と関連か>
の見出しで、

 <土浦市のホテルで女性従業員(66)が男に刃物のようなもので刺され重傷を負った事件で、土浦署と県警捜査1課は26日、強盗殺人未遂と建造物侵入の疑いで、住所不定、無職、熊谷保宏容疑者(53)を逮捕>したと報じた。

 <逮捕容疑は25日午前1時50分ごろ、土浦市内の>ホテルT<1階ロビーで、対応した女性従業員を羽交い締めにし、刃物のようなもので胸や腰などを複数回刺して重傷を負わせ、金品を強盗しようとした>疑い。容疑者は<けがをさせたことは認めているが、「殺すつもりはなかった」と殺意を否認>しているという。

 <同署などは目撃情報などから熊谷容疑者を割り出し、全国に指名手配して行方を追っていた。26日午前11時25分ごろ、親族に付き添われて同署に出頭>したという。

 なお、容疑者は<同日朝に親族宅を訪れた。指名手配されたことをニュースで知った親族から説得され、出頭>したという。

 なお、季刊『LH-NEXT』編集部の調べによると、同ホテル「T」は、ビル型・22室のホテル・新法(?)。某ホテル運営受託会社が運営の模様。

※近年の不況時、この種の事件は今後も発生する可能性は低くはない。大いに注意する必要があろう。加えていえば、“監視カメラ”の設置は必須ということである。

※先日開催の「LH-NEXT経営セミナー&賀詞交歓会」は、お陰さまで盛況のうちに無事終了することができました。
 ありがとう、ございました。深謝いたします。
 この懇親会の折り、東北方面からご参加いただいた某氏から「3・11の東日本大震災から、来月で1年になります。多くの被災者・行方不明者もおります。その中には、同業者も少なくはありません。そこで、この3月11日を忘れないためにも、同時刻、14時46分、東北方面に向かって、業界の皆さんで“黙祷”をお願いできれば」ということでした。小欄からも、よろしくお願いします。


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